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Graded Readers(グレーデッド・リーダーズ、GR)とは
使用されている語彙量や文法によって段階別に分けた本・絵本のことを言います。
レベルをLexile指数・YLなどで表記されており語彙数も明示されているので、学習が進めやすくなっています。
- 簡単に読めるレベルからスタート
- レベルにあった本を大量に読む(=多読)
- 無理なく徐々に段階を上げる
- 自然と語彙・文法を習得
Graded Readerが幼児・小学生に向いている理由
なんといっても読みやすい!
Graded Readersは難易度がレベル分けされているため、どの辺りから読み進めれば良いかわかりやすいです。
自分にあった語彙量と文法の複雑さを選択することで、知らない単語や表現の壁にぶつからずスムーズに読めるようになっています。
また、初級レベルではセンテンス1つ1つに挿絵があり、わからない単語があっても挿絵を見て自然と覚えることができます。
英語多読を開始する前に決めておくこと
幼児の英語多読は、大人と違ってただ絵本を渡しておしまいではありません。
かけ流したり、読み聞かせをしたり、音読させたり。年齢が乳幼児ならそれこそ…
親が多読する心構えが必要!
多読用絵本の調達前に、多読の進め方をある程度決めておくと、必要最低限の出費で抑えることができます。
大体の予算を決める
多読である程度読めるようになるには、本当にたくさんの絵本を読む必要がありますが、シリーズをそろえるとなると万単位かかるものもあります。
多読を始めるとあれもこれも欲しくなり、ついつい購入しがち。
絵本を探していると読んでみたいのが増えていき細々と買い足してしまい、あとでシリーズ1・2個購入できる金額分使っていたなんてことも。
読み聞かせやかけ流しは? 付属CDの有無
付属CDの有無で値段がかなりかわるものもあります。
CD付きは読み聞かせやかけ流しにとても便利です。
特にCDをあらかじめかけ流ししておくと、絵本を音読するときにとてもスムーズに読み進めることができます。
また、CDには朗読だけでなく音楽や物音や動物の鳴き声なども収録されているものもあり、子どもがより絵本の世界を楽しめる工夫が散りばめられているのでおすすめです。
CD付きは高くなるので、メインでかけ流したいものや読み聞かせに不安がある場合は購入し、サブ程度のものは購入しないで自力で読むなど、上手くバランスをとって下さい。
わからない言葉があっても飛ばして読み進める
文章に合った挿絵なので、単語の意味がわからなくても挿絵を見て大体の意味をつかむことが可能。どんどん読み進めることができます。
また、多読を進めていくうちに同じ表現に再び会うことが多いです。何度も同じ表現を違うお話で読むことで自然と理解できます。
子供におすすめのGraded Readers
幼児・小学生におすすめのリーダーズをまとめました。
Oxford Reading Tree(オックスフォード・リーディング・ツリー)
おすすめ度:★★★★★
イギリスの約80%以上の小学校で採用されている「国語」の教科書。
イギリス英語ですが(gotなどよく使われます)読みやすさは断トツ!
メインがキッパー家族の日常生活の話なので、身の回りで使う表現も多いです。
また、最新のシリーズ「Explore with Biff, Chip, and Kipper」にはノンフィクション絵本もセットになっています。
絵本の量が豊富で、メインシリーズがあればしばらくはそれでやっていけるくらい多読の柱にしたいリーダーズですが、価格が高いのがデメリット。
全てを揃えるとものすごい金額。1冊でストーリーは完結しており、全て揃えないと話がわからなくなるとかはないので、パックやセットなどの小分け販売のものを購入しても良いかと思います。


CTP Learn to Read
おすすめ度:★★★★★
アメリカのCreative Teaching Press社から出版されているリーダーズ。
テーマが理科、美術、社会、算数とあるのも特徴。
CDもついているのでかけ流しができます。
ORTと違うのは、1冊毎に話と登場キャラクターが違うのと(たまに同じキャラクターが出てくることもあります)アメリカ英語。
日本の英語教育がアメリカ英語だったりで、イギリス英語よりアメリカ英語の方がしっくりくる親が多いかもしれません。
どちらも多読する上で不都合があるわけではないので好みになります。
こちらも価格が高いのがデメリット。
Sight Word Readers(サイトワードリーダーズ)
おすすめ度:★★★★☆
価格が安いリーダーズとして有名なのはこちら。25冊入っており、すべて入門レベル。
ORTやCTPのレベル1〜1+くらいのため、多読の導入として使われています。
サイトワード(目で見ただけで理解しないといけない重要な単語)を50語覚えることができます。
とてもシンプルな文章で話としては面白みにやや欠けますが、読めるようになっておきたいリーダーズです。
Nonfiction Sight Word Readers(ノンフィクション サイトワードリーダーズ)
おすすめ度:★★★☆☆
こちらはSight Word Readersのノンフィクション絵本。レベルはA〜Fまであります。
イラストではなく写真なので、また違った印象で読めます。
多読の冊数を増やす&興味を広げてもらうためにノンフィンクションもおすすめです。
ノンフィクションはフィクションに比べ値段が高い傾向ですが、こちらはその中では比較的安いです。

Scholastic First Little Readers
おすすめ度:★★★★☆
レベルA〜Fまであり、ORTやCTPより価格がかなり安いので、購入しやすいリーダーズになります。
こちらのリーダーズはCDの有無で値段が1,500〜2,000円くらい違います。
I Can Read(アイキャンリード)
おすすめ度:★★★★☆
魅力的なイラストとお話が多いのがI Can Readシリーズ。
「ビスケット」「パディトン」などの物語があります。
また、レベルが上がると「がまくんとかえるくん」で有名なアーノルド・ローベルの作品などもあります。
Step into Reading
おすすめ度:★★★☆☆
ディズニーやトーマス、スノーマンなどの世界の人気キャラクターたちのお話なので、まずビジュアルから子どもの食いつきが断然良いです。
キャラクター好きな子は喜ぶのではないかと思います。
レベル1でも文章はそこそこ長いのもあります。
同じレベル1でもORTやCTPは8ページくらいなのに対し、Step into Readingは32ページとボリュームがあるため、他の絵本と比べると1冊読むのに時間がかかります。
レベル表記されていて、さらに1冊から購入できるので、好きな話だけ買うことができます。
本編をかなり簡単にまとめたお話だけでなく、オリジナルのお話もあるので大人も楽しめます。
Adventures in Reading
おすすめ度:★★★☆☆
ディズニーのAdventuresシリーズにはソフィアやプリンセスのBoxセットもあります。
ディズニー好きならこちらもおすすめ。1冊から購入もできます。
(ミッキーのBoxだけお値段が高い…)
Pearson’s Graded Readers(旧:ペンギンリーダーズ)
おすすめ度:★★★☆☆
一番易しいレベルEasystartsが200語レベルで英検でいう4級。
映画のダイジェスト本が多いです。伝記のノベライズもあったりなど、種類と冊数が豊富。
AmazonはLexile指数の絞り込みが可能
たくさんある絵本を難易度を調べながら探すのは大変。
AmazonではLexile指数で絞り込むことができます。
オンライン図書・電子書籍のGraded Readers
電子書籍で絵本を定期購読できるサイトもあります。
ある程度読めるようになってきたらこちらを検討してみても良いかもしれません。
長時間画面を見るのは目に悪いので、工夫(ルール決めなど)が必要です。
Oxford OwlはORTを含むやさしい絵本が無料で150冊以上は読めます。
Little Foxはアニメ童話・童謡・学習ゲームなどもありますが、無料で見れるコンテンツは限定されています。
RAZ KIDSは個人でライセンス購入すると高いですが、冊数が多いのと、自分で読むだけでなく「読み聞かせ」もできるので使いやすく、2週間無料トライアルも用意されています。グループ募集に参加すると安く年間契約することも可能です。
パルキッズ「I Can Read!(アイキャンリード)」は暗唱・音読の練習におすすめ
読み聞かせと暗唱・音読の練習も兼ねるのがこちら。
1日約3〜5分のオンラインレッスンで学習していくスタイルで、全96冊分の絵本を2年かけて音読・暗唱していきます。
出てきた語彙やサイトワードをしっかり定着させることができます。
さらにステップアップ版で「I Love Reading!(アイラブリーディング)」もあります。

多読と並行してフォニックスも学習しよう
幼児・小学生の英語多読では、ただ読むだけでなく音読することも大事。音読するとことでより文字と発音発音が一致し定着します。
音読するには読めること。
読みの法則(ルール)はフォニックスを学ぶことで、70%の文字が読めるようようになると言われています。
多読を進めるにあたり、同時に学習しておくと読む助けになります。
フォニックス学習は文字を書く練習もするため、取り組む目安として4歳以上からが良さそうです。



英語多読を家族で楽しもう
読み出すと子供以上に親がハマってしまうことも。
親が読んでいると子どもも一緒に読みだしたりと、相乗効果も期待できます。
子供一人に任せきりにせず、絵本の時間を設けて、家族で一緒にたくさん読んでいくのがおすすめです。

