iOSデバイスしか持っていない我が家。音源変換に苦戦したので備忘録。
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トークアロングカード(TAC)の音源が欲しい
ずっと欲しかったDWE=ディズニー英語システムの英語教材が我が家にもやってきました!(といっても中古のプレイメイト トークアロングカードのみですが)
嬉しいのもつかの間、大きな問題が。
Macだとトークアロングカードの音源変換が難しい
DWE英語教材の音源を取り出して、かけ流しに使用したりタッチペン用に使ったりできることは事前に知っていました。
ただ、トークアロングカードの音源のみ特殊で、Macだとほぼ不可能ということにSDカードからPCにデータを転送してから気づき。
Macはフリーの動画編集ソフトが少ない
このトークアロングカード、音声聞くのに音源変換が必須です。
音源はACCファイルで、それ自体は問題ないのですが、見た目がACCでも容器が違うようで、このままだとOS関係なくiTunesで開くことができない状態です。別途エンコード…というより入れ替え作業しないといけないのですがこれが難解。
ターミナルからFFmpegでいろいろいじってみたもののこんな感じで、AACだけどこれはフォーマット合ってないよと注意されます。m4aに変換してからいじっても怒られます。なんてこった…!

専用のソフトを使うことで解決できるのですが、フリーのものはどれもWindows専用ばかり。
動画編集系のフリーソフトはWindows対応のみのものが多く、exeなどのWindows実行ファイルはMacだと開くことすらできません。
我が家はiOSのみ。けれど今更これだけのためにWindowsを買う気はないのでお金をかけずに音源を聞ける状態にする方法を考えてみました。
登録の手間はありますが以下のやり方でお金をかけずに音源変換することができます!
Windows仮想環境をレンタルすることで解決
仮想環境と呼ばれる、同じPC内に違うOSを起動して使うという手法があります。
Macの場合、最も有名なやり方がBoot Camp(ブートキャンプ)を使ってMacにMicrosoft Windows10をインストール方法。
しかし、Windowsを購入する必要があり、Windows10だとおよそ13,000〜18,000円で高いです。いつも使うのなら良いかもしれませんが、今だけの限定した使い方であればもったいない。
そこで、Windowsを購入せずにレンタルすることにしました。もちろん無料で!
MacにWindows環境を作る
「さくらのVPS for Windows Server」のレンタルサービスには登録後2週間のお試し期間があり、その期間は無料でWindowsの仮想環境を使えます。
さらに「Microsoft リモート デスクトップ」というアプリをインストールしておけば、いつでもWindowsの仮想環境を手軽に呼び出せます!
- さくらのVPS for Windows Serverの登録とセットアップ
- Microsoft リモート デスクトップのインストールとセットアップ
- RealPlayerをインストールしてしてその中のRealConverterで音声変換をする
- 無料期間の間までにさくらのVPS for Windows Serverを退会
これでお金かけずに聞ける状態になった音源をゲット!
Step01:さくらのVPS for Windows Serverの登録方法
- 公式サイトから登録します。
\ さくらのVPS公式サイトはこちら! /
- 「2週間お試し無料!お申し込みはこちら」をクリック
- さくらインターネット会員登録「新規会員登録」ボタンをクリック
- 会員登録情報を入力して登録
- 登録完了すると「さくらのVPS for Windows Server」申し込みページへ移動します。
「申し込みプラン」と「追加ソフトウェア」を選択。最低限の機能で良いので「w768プラン」と「プリインストール不要」にチェックを入れます。
- 確認画面の内容で問題なければ「この内容で申し込む」をクリックで登録完了。
- 「仮登録完了のお知らせ」メールが来ます。(環境設定で15〜30分くらいかかるようです)
- メールに記載されている「VPSコントロールパネル URL」からコントロールパネルへ。
- ログインして、サーバを起動します。起動ボタン押すと「起動しますか?」と聞かれるので「起動する」を選択してください。
- このままでもOKですが、新しいOSを使いたい場合は「各種設定」のプルダウン「OSインストール」から「標準OSインストール」にあるお好みのOSを選択して下さい。私はwindows2019にしました。
これでWindows環境は完成。
Step02:Microsoft リモート デスクトップの設定
次に、MacからWindowsへアプリを使ってWindowsを呼びます(=リモート接続)。
「Microsoft リモート デスクトップ」のアプリをMacにインストールして使用します。
- Appleストアからアプリ「Microsoft リモート デスクトップ」をインストールします。
- インストールしたアプリ「Microsoft Remote Desktop」を起動。
- ヴァージョン説明のポップアップが表示されるので以降ポップアップ出ないように左下のチェックボックス「Don’t show this again」にチェックを入れてから右下の「Close」をクリック。
- 画面左上の+アイコン「New」をクリック。
- 接続先を聞かれるので、記入します。
PC name さくらのVPS for Windows Serverのコントロールパネル、または登録完了メールに記載のIPアドレスを入力(000.00.00.000となっている数字) User name メールに記載の通り、for Windows Serverなので「Administrator」と入力すれば大丈夫です。 Password さくらのVPS for Windows Serverで作成したパスワードを入力して下さい。 Resolution windouwsを起動した時の画面の大きさを選択します。持っているPCの画面サイズにもよりますが、小さすぎても使いにくいので1024×768くらいが良いかと思います。 Full screen mode 「Use all monitors」にチェックすればOKです。フルスクリーンで作業されたい場合は「Start session in full screen」との両方をチェックして下さい。 - 次は「Redirection」を選択し、「Enable folder redirection」にチェックを入れ、左下のプラスアイコンをクリック。
- 「Path」にMacと共有したいデータのある場所(パス)を入れます。トークアロングカードのデータフォルダのある場所です。NameはPathを選択すると自動でつくので何もしなくて大丈夫です。
- これをもう一つ作ります。(変換後の書き出したデータは同じフォルダに入れないで別フォルダにした方が後々楽です)
これでリモートの準備も完了です。いつでもWindowsを呼び出せるようになりました。
Step03:リモートでWindowsを起動する
- Microsoft リモート デスクトップの「Start」をクリック。
- 「証明書を検証」というポップアップがでるので、右下の「Continue」をクリック。
- windowsが起動しました。Macの中にWindowsが出現!
Step04:RealPlayerをインストール
MP3変換フリーソフトで変換できます。
(※ターミナル操作できる人はFFmpegの方が早いです。)
フリーソフトなら「RealPlayer」にセットで入っている「RealPlayer Converter」が、対応しているメディア形式が多く使いやすいのでおすすめです。
- IEのブラウザが入っているので開いてRealPlayer RealPlayerのサイトへ。
- 「無料ダウンロードする」ボタンをクリック。
Step05:RealPlayer Converterで音声変換
- ダウンロードしたRealPlayerに一緒に入っている「RealPlayer Converter」を起動します。
- 「変換後のフォーマット」をMP3にします。また、「保存先」は、Microsoft リモート デスクトップで指定した書き出し用のフォルダを指定します。
- 左上の「追加」から変換したいフォルダを開き、ACCデータをドラッグ&ドロップでRealPlayer Converterに入れます。
※ファイル数が多いと固まる可能性があるので200ずつくらいに分けて変換した方が安心です。 - これでMP3ファイルの完成!
iTunesやiMovieに撮り込む
変換後の音声をiTunesに取り込めるようになったか確認します。
トークアロングカードの音声は2倍速が正常です。
無事再生できたら終了です!
2倍速を通常の速度に戻すには「聞久ハヤえもん」
こちらはすでに多くのDWEユーザーさんが使われている「聞久ハヤえもん」というフリーソフトが早いです。
再生周波数を50%にしてフォルダごとドラッグ&ドロップで取り込むだけ。
こちらもexeファイルを使っているので、mp3のまま扱うなら音声速度変換の作業は先ほどのWindows環境でした方が良いです。
(Mac版の聞久ハヤえもんはMP3を通常速度に変換するとWMA形式でしか保存できません。WMAでも再生できるので気にしなければMac版でも問題ないです。)
音声動画(スライドショー)にするだけなら「iMovie」
かけ流しではなく動画(スライドショー)にするだけであれば、
MacユーザーはiMovieが一番おすすめ。
iMovieは速度変換や音の配置が簡単かつ自由にできます。
音声の速度調整するには、亀とうさぎのメーターを左右に移動させます。うさぎの右側に現在の速度が表示されます。
標準速度を手元に持っておきたいのなら聞久ハヤえもん、動画のみの使用であればiMovieで2倍速のまま加工で構いません。

さくらのVPS for Windows Serverを退会する場合
※こちらは再生できるようになったか確認後に手続きした方が安心です。
会員メニュートップのページに行き、
「会員メニュートップ > 契約情報 > 契約サービスの確認」から「申し込み取消」ボタンをクリックして申請します。
で申し込み取り消しできます。
しばらくして取消完了通知が来たらキャンセルが完了です。
おまけ:iTunesでも複数のファイル形式をMP3に変換できる
トークアロングカードは特殊でしたが、他のAACや別のファイル形式ならiTunesでもできます。
WMAにしてしまったのでMP3に戻したい、それ以外の形式にしたいなどの場合はiTunesからでもできるので参考までに記載。
- iTunes > 環境設定を開く。
- 「読み込み設定」ボタンをクリック。
- 読み込み方法を選択。MP3エンコーダーを選ぶ。
- 変換したい曲を選択。
- ツールバー ファイル > オプションキーを押しながら変換をクリック > MP3バージョンを作成 をクリックで変換完了。
でもMac保持者なら、なんだかんだで一番てっとり早い音源(音声)変換方法はFFmpegです!
ターミナル操作だけど慣れれば1行書くだけでいろんなことができるのでFFmegが一押し!